環境教育と復興教育を例にした「持続可能で包容的な地域づくり教育(ESIC)」のあり方

市民性教育と児童・生徒の社会参画 | CiNii Research 持続可能で包容的な地域づくり教育:Education for Sustainable and Inclusive Communities(ESIC)」 が求められている。 これは、誰でもが安全・安心に生き続けられるような地域・コミュニティ…

市民性教育の推進における子どもの社会参画の意義

学校教育はどうあるべきか。 〜子どもの「社会化」から「主体化」へ〜 市民性教育と児童・生徒の社会参画 | CiNii Research 学習する民主主義(G.J.Jビースタ)とは ビースタは、学校において「市民性 citizenship」を実際に学ぶ方法はほとんど考慮され…

包括的教育、包括的という言葉について

「包括的」という言葉にアレルギーを起こす人が多い。 誰しも「正解」を求める。 医療:この病気には、この薬がよく効く。 算数:この問題は、こうすることでスムーズに解ける。 1:1の対応はわかりやすい。迷わなくて済むから。 統計的に確からしければ、…

養護教諭の活動過程、全体の流れ

養護教諭の活動過程は、大まかに5つです。 1)問題の受理 ・児童生徒の訴え ・傷病の発生 ・保護者や担任などからの相談や情報提供 ・健康診断などの学校保健情報からの気づき これらのことから問題を受理します。 2)情報収集とアセスメント (1)緊急…

すり傷の手当て、湿潤療法と外傷性刺青

擦過傷の手当てについてです。 基本的な処置は、 流水(水道水で良い)で洗って、傷口を保護する です。 患部を観察して、傷の大きさ、深さ、異物混入の有無を確認し、 悪化するような傷でないか、止血できたかを確認します。 さらに、この2つについて理解…

養護と看護の考え方

養護とは 学校教育法第37条第12項において 「養護教諭は、児童の養護をつかさどる」と規定されている。 1) 明治20年代にヘルバルトの教育の教授、訓練、養護という3領域の1つとして提案された 「日常生活において、栄養・空気・光線・衣服・保温・清潔・…

個人化した人を癒す原点回帰

「個人化」の問題を解決するための方法や要因について調べていて見つけた資料です http://www.j-lifelong.org/wp-content/uploads/2012/06/33-10-1.pdf (教育において)価値伝達の目標を隠すのでもなく,かといって,むやみに同化や社会適応を迫るので…

良い人生を送るために重要なことと教育について

良い人生とは何か。 ある人の人生は、他の人よりもある面では高度かもしれないが、幸福感、目的意識、心理的な豊かさは、それぞれ良い人生を構成する一つの要素あるいは側面を示しており、一つの要素だけで独立したタイプの人生にはならない。 一般に 幸福感…

それとなく人を動かすナッジというもの

ナッジについて。 セイラー教授が2017年にナッジ・行動経済学関連でノーベル経済学賞を受賞しました。 はじめにーナッジの重要性(前回の続き) 行動科学は,人間行動の普遍性に関する知識を集積し,その考え方を理論化してきた。 しかし近年の行動経済学の…

いかにして、なぜ人は変わるのか。行動変容の理論

すべての引用元 https://www.jahbs.info/journal/pdf/vol34_1/vol34_1_2.pdf IV.複合的マルチレベルアプローチ:健康行動の変容理論の統合 1.行動変容の過程における共通効果 「いかにして,なぜ人は変わるのか」という命題に対して,これまでいろい…

自己効力感を高める要因

バンデューラは、自己効力感の認識に影響を与える要因を4つ挙げている。 ・制御体験:「行動を制御することで行動達成されたという経験」のこと。直接の体験として、最も効果的であるとされる。制御体験の失敗はマイナスの影響となる。 ・代理経験:他者の…

相互決定論

相互決定論 バンデューラは、社会的認知理論の中で相互決定主義に立っています。 「行動」「環境」「個人」の3つの要因は、相互に影響を与え合い、互いの決定因子になるという考え方のこと。 環境は人の考え方や感じ方に影響を与え、それが行動に影響を与え…

インスタは相互利他を育てるか

www.mentaloptimum.com インスタが相互利他主義に貢献する話。 そうかなぁ、そう思わないなぁ。 匿名性、いつでも関係が切れるSNS社会で 相互利他を学ぶことができるかどうか。

PBISと修復的正義

PBISとは アメリカを中心に進められている「ポジティブな行動介入と支援」を用いた包括的生徒指導アプローチのこと。 行動分析学を理論的背景としている。 (行動は交点的に獲得したり変化させたりすることができる) 子どもたちに対して積極的な働きかけを…

ピアサポート

学校で、安心・安全で目標志向的な集団を作り、その中で個を成長させていくことを目指す。 そのために、協同学習、SEL、ピアサポートなど効果の異なる活動を組み合わせて行う。 今日はピアサポートについて。 ピアサポートの基本的な考え方 1「人は人を実際…

特別支援教育的な指導の具体例

特別支援教育の視点があれば、 「こんなことは言わなくてもわかるか」という訓育的指導にはならない。 不注意な子がいることを前提にすれば まず集団に対して注意を喚起し、何をすべきかをその子にもわかりやすく明確に指示する(一次的支援) 指示が通らず…

特別支援教育の視点のいかし方

石隈(1999)の援助サービスのモデル・・・支援対象 一次的支援 すべての子ども 二次的支援 一部の子ども 三次的支援 特定の子ども=特別支援 このモデルでは、それぞれの支援が分離して提供されてしまう。 一次〜三次の支援は、同時的・構造的に提供されなけ…

協同学習

協同学習の特徴について 背景 従来から、子どもたちが主体的に学習に取り組むために、 本時のめあての工夫、板書計画の工夫、発問の工夫などがなされてきた。 平成20年告示の学習指導要領では、新たに「言語活動の充実」が加えられた。 言語活動は、学習の協…

SEL(社会性と情動の学習)

SEL(社会性と情動の学習) 子どもの感情機能を含めた対人関係能力を育む、心理教育プログラムの総称。 その他の取り組み(協同学習やピアサポート)を行う上でも重要である。 背景 問題行動の主な原因として、従来、対人関係能力の未熟さが挙げられてきた。…

学級経営〜集団として機能させるために〜2

目次 1 学級を「集団」として機能させるために何が必要か。 2 どのように進めていけばよいのか。 →ここから 集団づくりを難しくしている背景 核家族化、少子化、地域など、子どもを取り巻く環境や遊びの変化などによって、今の子供は多様な人々との関わり…

学級経営〜集団として機能させるために〜

目次 1 学級を「集団」として機能させるために何が必要か。 2 どのように進めていけばよいのか。 0 そもそも 集合と集団は異なる。集まっている人の間に関わり合いがあるかどうか、単なる人の集合を集団として機能させていくことが必要である。 今の学校…

何をどうアセスメントするのか 教育相談と生徒指導は、主に心理的発達と社会的発達の領域をカバーする。 心理的発達が、社会的発達の基盤となる。 MLAでは、日本人の特質を生かして 「よい個が育つ集団を育てる」ことを強調している。 一人一人の子供だけで…

アセスメントの大切さ

MLAのアセスメント 教育におけるアセスメントは、子どもや学級の問題状況について情報を収集し、理論や知識をもとにその状況や援助ニーズを解釈・判断し、それをもとにした支援を行う。その後、再評価する。 <アセスメントがなぜ大切か> もし子どもが授業…

MLAの基礎理論

MLAが基礎とする代表的な理論は5つです。 1 ソーシャルボンド理論 MLAはソーシャルボンドを築く。 2 社会的欲求理論 3 オペラント条件付け 4 愛着理論 5 SL理論 1 ソーシャルボンド理論 Tハーシ(2010):人間を社会集団に結びつけているものをソーシャ…