学級経営〜集団として機能させるために〜

目次

1 学級を「集団」として機能させるために何が必要か。

2 どのように進めていけばよいのか。

 

0 そもそも

集合と集団は異なる。集まっている人の間に関わり合いがあるかどうか、単なる人の集合を集団として機能させていくことが必要である。

今の学校における子どもの現状を見ると、改めて集団づくりがうまくいっているのかを問い直してみる必要があるように思う。

不登校、いじめの多発だけではない。

お互いに関わりを避ける傾向、集団の中での責任感や規範意識の欠如、

リーダーの不在、やる気のなさ・・。

これらは、学級や学校が集団としてうまく機能していないことを物語っている(神山,P32)

 

生徒指導の目的をおさらい。

一次的生徒指導 自分でできる力を育てる

二次的生徒指導 友達同士で支え合う力を育てる

三次的生徒指導 ・・

この一次・二次の目的をかなえる基礎が「学級経営=集団づくり」である。

 

1 集団づくりの要件とは。

多くの先生の集団づくりの実践を要約すると、自然と二つに集約される

①人間関係づくり:情緒的な関わり

②集団を機能させる仕組みづくり:活動上の関わり

 

①について、特に若手の先生は、仲間づくりを重視する。学級開きに子ども同士が自己紹介する機会を設けたり、お互いが親しくなれるような活動をしたり。年間を通して、学校・学年行事を活かしながら行われている。

②について、学級目標を掲げたり、学級生活や授業が円滑に進められるようにルールを決めたり、係や委員会を決めたりすることで実践される。重要なのは、「学級」が何のためにあり、自分がそこで何を求められているのかをはっきり示すこと。

 

②についての補足。

新しい環境に置かれた時、人はどのように振る舞ってよいかわからず不安になる。不安な環境(=集合状態)にいる時は、疑心暗鬼になり、当たり障りがないように振る舞い、居心地が悪いのでその場を何とかやり過ごし、早くそこから抜け出したくなる。

集団の「目標」や「規範」、個々のメンバーの役割が明確であれば、ここは集団や他者に貢献する行動をとることができる。=行動を通して個の力を高めていける。

そこで安心して経ち振る舞うことができると、集団に対して積極的に関わっていくことができる。

 

・・・目標、規範、役割は、一人一人が安心して過ごすことができるようにするための指針として重要なんだな。けど、これらは当たり前のように先生たちがしていることに思える。

 

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